ゆきけー
どうも、ゆきけーです。

きりたん
どうも、わたくしきりたんです。

ゆきけー
今回は趣向を変えて、きりたんと映画評論みたいなことをしていきます!

きりたん
いえードンドンパフパフ

ゆきけー
やる気・・・

ゆきけー
そういえば最近、パシフィック・リムの続編
アップライジングが公開されましたね。

 

 

きりたん
案の定デルトロ監督ロスゆえの評価のようです。
私が一作目を見たのは公開後しばらく経ってからですが、
今見ても面白いですね。

ゆきけー
まぁデルトロ監督付きで新しい展開があるみたいですし。
(18年5月現在情報)

ゆきけー
せっかくなので、パシフィック・リムがヒットした理由を
私なりに考えてみようと思います。

きりたん
一作目の偉大さを思い出して早く監督を呼び戻してほしいものです。


 

ゆきけー
発言が危ない・・・!

 

 

世界向けに大人が戦うお話にしたこと

日本のロボット系って、結構子供が戦う作品が多いと思うんですよ。
ガンダムしかりエヴァしかり。

(まぁゲッターとか戦隊シリーズとかは大人ですが、次の理由で一筋縄ではいかないと思います。)

海外ではそもそも子供が戦うこと自体、少年兵を彷彿とさせやすく
日本よりそのあたりデリケートなので、日本ではフィクションとして受け入れられることが
海外では冗談で済まされないのだと思います。

アメコミでもヒーローはみんな大人ですし。

ですが登場人物を大人にしつつ、セカイ系の要素も取り入れることでうまく両取りされています。

こうして見てみると、登場人物の周りはハリウッド的で、
ロボットや設定まわりは日本っぽさを見て取れますね。

 

スーパーロボット系をうまくリアル系にはめつつスーパー系のアクションをしたこと

スーパー戦隊ものやゲッターなどはリアリティがありません。

こういうスーパー系は、日本独自の雰囲気を持っていて海外では受け入れられくいと思います。

そこでSFにしつつ適度にローテク感を入れることで、リアル系にしつつも銃器をあまり使わないスーパー系の特徴であるシンプルでド派手なアクションを両立させました

エヴァっぽくすると宗教的な問題とか銃器使ったりとかありますし、
グレンラガンみたいな熱血系は海外ではあまり・・・だと思います。

ですが監督は日本のロボットアニメが好きで、日本のロボットアニメの特徴を
海外でも通用するように、「翻訳」しました。

その結果、日本らしさと海外での売れる雛形とのバランスをうまく両立することに
成功したんだと思います。

 

ロボットに人が乗る理由を上手に説明したこと

海外ではよくガンダムが不人気と言われていますが、
その理由のひとつに、

海外ではロボットはフランケンシュタインのイメージであり、
純粋な道具という見かたをしていて、

日本ではアトムやアイボをはじめとた、
友達のように捉えている点にな違いがると、
ネットでは時々論争になっている事があります。

日本と海外ではロボットに載って戦うということへの解釈の角度が違うんですね。

海外、特にヨーロッパやアメリカでは、
テクノロジーとは生活や文明を発展させるための道具であり、
どこまで行ってもツールだったんです。

海外では、物は物、人は人といった風に
物事をそのまま受け取るような傾向があります。

アイ・ロボットやフランケンシュタイン、またゾンビのような、
あくまで道具といった認識のロボット、人型だけど人間として扱わない存在が
すごく人気なのはこういった背景があると思います。

海外ではロボットはあくまで道具であり、そこに生身の人間が乗るのは本末転倒というわけです。

 

一方で日本は、想像力の豊かさにより、その垣根を越えてきました。

古くは付喪神(これも物に人格が宿るという点や多神教の影響など)から
最近では擬人化も、海外では驚かれています。

またガンダムは作中で明らかに人間性を表現している機械ですが、
アトムもロボットでありながら友達になりますし、
鉄人28号もフランケンシュタインと一見似ています。

ですが主人公の28号への声のかけ方は明らかにプロレス選手を応援する観客に
通じるものがあり、日本人は人間じゃないものでも人間として扱う
という文化があると言えます。

日本ではアトムなどの影響でロボットを人間扱いする土壌が出来ていて、ロボットと一心同体というものに違和感が無かったんです。

 

ヨーロッパやアメリカなどでは、ロマンはロマンだけを突き詰め、
科学は科学だけを突き詰める傾向があります。

逆に日本はヨーロッパやアメリカのような、枠にはめた考えが少なく、
正反対のものを混ぜ合わせるなど、思想的に自由です。

 

 

更に私なりの考察をすると、私が見た限り海外では
魔法というものは理屈などを一切抜きにしてすぐに何でもできるものというイメージがあり、
科学は逆に一切のロマンが無く冷たく理性的な存在で、あくまでただの道具というイメージです。

ヨーロッパの伝承には、何でも願いをかなえるというアイテムが多く出てきますが、
このことからも西洋の魔法やファンタジーといったものは理屈を抜きにして「そういうもの」と捉える傾向があると言えます。。

一方で海外のゲームや作品の設定は、設定が科学ベースの作品においては、現実並みに詳細な設定が多く、スターウォーズの世界観や科学技術などの設定の緻密さは有名です。

 

 

一方で日本は、
魔法→魔法理論とかの設定を細かく積み重ねる疑似科学の域
科学→作品によりロマンにもリアルにもなるが、ロマン重視が多い
と思います。

これは日本が想像の垣根を超えやすいという性質から来るもので、
魔法が何でもできてつまらない、逆に理論ぽくすると適度にハリが出て面白くなりますし、
科学でも教科書ばりにガチガチなのはつまらない、適度に演出入れれば面白い、という発想になります。

そもそもガンダムが兵器として欠陥だよね派の根拠は、
銃や光学兵器を沢山使うから「ガンダムとかデカイ的でしかないよね」論や、
「無人操作でいいじゃん」論、「そもそも人型である合理性無いよね」論などです。

つまりこれが海外の捉え方なんですね。

 

機械や科学は冷徹に合理的に徹するべきであるべきという海外と、
ロボットや科学であっても硬い事言わず演出加えていいじゃん、という日本のスタンスで違いがあります。

 

ガンダムは日本特有の、科学だけど演出が多い作品なので、
海外のリアル目線からすると、煮え切らない、科学なのに科学してない、
という印象を持たれてしまうと思います。

 

そしてパシフィック・リムでは、
・イェーガーは基本的に搭乗者自信の格闘能力や腕っぷしの強さがそのまま反映される、
・敵となるカイジュウも基本的に肉弾戦しかしてこない、

など、まさに巨大ロボットが必要である理由と、
中に人が入っている必要性
そしてパイロットの腕っぷしを直接反映させるためにイェーガーが人型である理由
うまく説明されてるんです

よくぞここまで高レベルで融合させることができたものだと思います。

 

世界へ向けた戦略として多国籍にして各国でウケをよくした(特に中国)

またパシフィック・リムではロシア代表や中国代表など、
各国ごとに特徴が大きく分かれた機体が登場します。

これは世界観として人類の総力戦という説得力の演出や、
イェーガーのスタイルのバリエーションを出すためなどもありますが、
もっとも大きい理由として「他国でのプロモーションを成功させるため
というのがあります。

実際、中国でのパシフィック・リムのポスターは、作中での中国代表の機体が
デカデカと主人公のように描かれています。

これによって中国でも売れ行きが好調でした。

しかし作中ではロシア共々、咬ませ犬のような退場の仕方をしてしまい、
公式自らが謝罪をすることにすらなった程、戦略的に意図して作ったと思います。

 

 

まとめ

きりたん
なるほどー。
こうして考えてみてみると、日本のロボットアニメの良さと、
ハリウッド映画としてのヒットの法則をうまく昇華させられていますね。

ゆきけー
これらから分かることとして、
モチーフとなるものの魅力を別の価値観を持つ人に伝える時、
普通は相手に合わせてもともとの魅力を削って
相手に合わせてしまいます。

ゆきけー
ゆえに、本来の魅力が減じてうことが多いです。

きりたん
日本がガラパゴス的だといっても嘆かわしいことです。

ゆきけー
しかし、抽象度を上げることで元となったものと
似たようにしつつ、相手にもわかるようにしている点が
よく考えたと思いました!

きりたん
さすが監督!さすデルと言わざるを得ない。

 

ゆきけー
自分の表現したいことを
保ちつつ、相手にも理解できるように
整える、これはシンプルなようでとても難しく、
ビジネスや創作においても大いに必要だと言えます。

きりたん
なるほどー。
っていうか何でもビジネスに繋げるんですね、ゆきけーさん。

ゆきけー
人間の活動は全てビジネスに通じますから。

きりたん
哲学か!

ゆきけー
事実です。

きりたん
こいつ私の脳内を・・・!

-fin-